入日くん

本を年間約200冊読む内向的人間のちょっとした発信。夜になる前の入日の時間をお楽しみください。

新潮文庫の100冊2020より「最後の秘境 東京藝大」

 

新潮文庫の100冊2020を、紹介した記事で

私が、読みたい度 第2位に選んだ

「最後の秘境 東京藝大」を、さっそく読んでみました。

 

「最後の秘境 東京藝大」/二宮敦人

ISBN:978-4101012315

発売日:2019/3/28

amazon 楽天 kindle

 

1位から順番に読むわけじゃないんですね・・・

本当に、あってないような順位です。

順位なんて、つける必要があったのでしょうか。

 

さて、この本ですが、文庫になる前、単行本が出版された時点で

かなり話題になっていたようです。

 

確かに、面白かったです。

なんでだろう・・・。なんで面白いのでしょうか。

それが、だんだん分からなくなるような

迷路に入っていくような、迷路から抜けていくような、

不思議な面白さを、味わえました。

 

東京藝大の、最難関と言われているのは

絵画科だそうですが、単行本が出版される前年の倍率は、

なんと17.9倍だったそうです。

 

ちなみに大学全体でならしても7.5倍にもなるそうです。

 

そんな狭き門を勝ち抜いた、天才たちの日常を覗く・・・

そりゃあそうですね、今までに感じたことがない面白さが、あるはずです。

 

では、題材が面白いことを前提として、

私なりに考えた「最後の秘境 東京藝大」の、

面白いポイントを、お伝えしていきます。

 

 

 

著者の視点が読者である私たちと近い

著者の二宮敦人さんは、藝大の方ではありません。

奥さんが、藝大に通われていることから、

藝大に興味を持ち、この本を出版するまでに至ったそうです。

 

そのため、藝大生のインタビューに対しての感想や、分析が、

私たち読者と、近いように感じるのです。

 

私が親近感を覚えた文章を、2つご紹介します。

 

・彼らの姿を見ていると、自分の頭がひどく固くなっているようでショックを受ける。(「最後の秘境 東京藝大」44pより引用)

 

・何だか青柳さんの言葉を消化しきれなかったような感覚が、僕の中に残った。(「最後の秘境 東京藝大」97pより引用)

 

もしも、藝大生の日常を、

ただ、常軌を逸したものとして紹介しているか、

もしくは著者の考えを、

藝大生の思考に、寄せるように書いているとすれば、

 

自分たちと、あまりにもかけ離れすぎた世界に

面白さを感じることが、難しかったかもしれません。

 

著者の、面白くて親近感の湧く文章が、読者が藝大生の日常を、

面白く感じるための橋渡しになっているのだと思います。

 

 

藝大の中でも、全然違った考えを持っている人がいるけれども

 藝大生と、一括りでイメージしていましたが、

その日常は、学科によって、人によって、全く違うものでした。

 

お金になることを考えている人、ただ好きなことを続けている人、

好きじゃないのにやめられない人、など、

藝大に入る人は、皆好きなことを追求している人だ、と思っていた私には、驚くことが多かったです。

 

「違うということ」が面白くなっているのは、

それぞれの違う考えも、前代未聞の作品も、

自分自身で、しっかりと掴まえているからだと思います。

 

この本に登場する、藝大生の方々は皆さん、

自分の人生に対する、信念を持っているか、

自分なりに、答えを探そうとしています。

  

なんとなく、というような概念はなく、

自分自身と、作品と、物凄く向き合っています。

 

どの方も、揺るぎない答えを持っているか、

もしくは、作品を作ることで、それを探そうとしている。

そして、誰とも同じ考えではなくても、

自分だけの考えを掴んでいるのです。

 

全く違う日常を過ごす藝大生でも、そこが一貫しているところに、面白さを感じました。

 

インタビューに答えているのは、King Gnuの井口理さん?

面白いポイントというか、読んでいて驚いたことですが、

インタビューに答えている、当時の学生の中に、

井口理さんという方が出てきたのです。

 

最近の音楽に、そこまで詳しくない私でも、

その名前を知っているほど、今では有名な人ですよね。

急いで調べてみました。

やはり、あのKing Gnuの井口理さんのようです。

 

有名なアーティストになった今を、知っているからこそ、

少し違う視点で、インタビューの内容を見られそうです。

それもまた、面白いかもしれません。

 

名前を検索したら、作品が出てくる人もいる

 上で紹介したKing Gnuの井口理さんだけではなく、

インタビューに答えている人の名前を検索すると、作品を見られたり、聴けたりする人がたくさんおられます。

 

インタビューの内容を読んでいると、

どうしても、どんな作品なんだろう・・・と、気になってしまうものがあります。

 

その人の専門が、あまり馴染みのない分野だと、

詳細を、イメージをしにくいというのもありますし、

言葉だけでも、ユーモアに溢れているので、

実際に見てみたくなるのは、当然のようにも思えます。

 

実際に、作品を見ながら読み進められるのは、

この本の面白さの、大切なポイントです。

 

まさに、天才の頭の中を、

肌で感じながら、読むことができる一冊です。

 

「最後の秘境 東京藝大」/二宮敦人

amazon 楽天 kindle

 

↓ぜひ、他の記事も読んでみてください↓

irihikun.hatenablog.com

irihikun.hatenablog.com 

irihikun.hatenablog.com